ローズオブマナーホテルの朝食 イギリス・コッツウォルズのグルメ

イギリスのホテルやB&Bに泊まった時の大きな楽しみの一つが朝食です。

イギリスのいわゆるフル・イングリッシュ・ブレックファストは、ドイツやオランダでも取り入れられているくらい美味しいとされています。

ローズオブマナーホテルのレストランは、ディナーのページでも紹介しましたように、ミシュランガイドの一つ星を獲得しており、大変良いレストランです。

しかし、イングリッシュブレックファストは、たとえミシュラン星付きのレストランであっても材料や料理法の上でフレンチほどには差がつきにくいのも事実です。

つまり、ソースなどは使用せず、卵は目玉焼きか、スクランブル、ポーチドエッグくらいで差がありませんし、ベーコンやソーセージはただ焼くだけですので、一つ星のレストランとB&Bの差などはなかなか目立たないようです。

Lords of the Manor Restaurant

あとは、豪華な内装のレストランであるか庶民の住宅のダイニングで食べるかくらいの差でしょう。

ローズオブマナーホテルの朝食で、ちょっと気づいたのは、ブラックプディングが付いていたことです。

ブラックプディングとは、血を材料として作られたソーセージのことです。

プディングは、日本ではプリンと言いますので、カスタードプリンぐらいしか思いつきませんが、実はイギリスのプディングという言葉は、そうとう広い範囲で使われており、小麦粉や肉などを含む食材を混ぜて、調味料や更新料などで味付けして固めたものを言います。

ということで、プディングはスイーツだけでなくいわゆるおかずのジャンルにもあります。

ローストビーフにつきもののヨークシャー・プディングもその一つですが、日本のプリンとは似ても似つかないものです。

Lords of the Manor English Breakfast
分かりにくいのですが、ベーコンの手前にある半円形のものがブラックプディングです。

したがって、血を材料にして混ぜて、スパイスで味付けしてできたソーセージのようなものもプディングになります。

イギリスでは、ブラックプディングを豚の血、角切りにしてゆでた豚の脂身、小麦粉、オートミール、ガーリックなどで作ります。

豚の肉は全く入れません。

これらの材料を牛の腸に詰めて、沸騰していないお湯で茹でて出来上がりです。

これを輪切りにして出てきますので、真っ黒で丸い形をしたものが出てくるわけです。

Lords of the Manor Breakfast

ローズオブマナーホテルのブラックプディングは、量もそう多くはなく、半円形でチョコンとお皿にのっているくらいです。

味も、そうとりたててパンチの有る味でもなく、普通に食べることができます。美味しいかと聞かれるとそれほどでもないし、かといって不味くて食べられないこともありません。

血でできているソーセージであると分かれば、ちょっと腰が引けるかもしれませんが。

Lords of the Manor Bread

また、上の写真のように、トーストはトーストスタンド(ラック)に立てて、テーブルに持ってきてくれます。

白いトーストとブラウン(全麦粉)のトーストがあり、注文に応じて出てきます。

また、非常に薄いのが特徴で、日本の8枚切りよりも更に薄くスライスされています。

食感はさくさくとした感じで、味もしっかりとして良いのですが、残念ながら日本にこのタイプの食パンは見当たりません。

イギリスパンというものが日本にはありますが、これとは全く別物です。

イギリスのイングリッシュブレックファストで、このパンを気に入った方々は、やはり日本で色々探しているようですが、ネット上でも見つけた!と言う報告は見当たりません。

どうしても日本で食べたいという方は、サンドイッチ用のパンを少し時間を置いて食べているようですが、これもいまいちだそうです。

おそらく、パン屋さんが売りだしても売れないのが現状なのでしょう。

ひょっとしたら東京・大阪あたりの高級ホテルで、例えばイギリスのカントリースタイルのリッツカールトン大阪あたりだったら、このトーストを食べることができるかもしれないと思いましたが、エッグベネディクトの朝食が主流のようでなかなか見当たりません。


世界の5つ星ホテルなどで採用されている英国式のトーストスタンドです。
シルバーではありませんが、手入れしやすいステンレス製です。
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