2014年8月20日、日本テレビ系列の朝の情報番組「ZIP!」で、イギリス・ロンドンのラーメンブームの特集がありました。
最近、イギリスでは空前のラーメンブームが広がっています。
特にロンドンでは、ここ2年間でラーメン店が多く誕生して急増中です。
日本食レストランのチェーン店「WAGAMAMA」などの登場もあって、イギリスはヨーロッパでもダントツの1位となっています。
Wagamama, Royal Festival Hall, London SE1 Photo by Kake
ちなみに、新横浜ラーメン博物館によると、イギリス131軒に対してドイツ34軒、フランス18軒、イタリア10軒、スペイン9軒、オランダ6軒となっています。
イギリスの多さが際立っていますね。
そこで、行列のできる人気店、「Bone Daddies」では、驚くことにイギリス人のラーメン職人さんがラーメンを作っています。
Bone Daddies ramen review London Soho Photo by London Chow
ここの「SOY RAMEN」は、日本のラーメンと比べても遜色ないそうです。
さすがに店内は、まるでお洒落なカフェのようです。
なぜ、イギリスでダントツにラーメンが人気なのでしょうか。
それはまずヘルシー志向にあっていること、ひとつの器で食事が終わることと思われています。
ラーメンがヘルシーな食べ物であるかどうかは、日本人にとっては少々疑問が残りますが、イギリス人にとっては、日本食=ヘルシーという感覚があるようです。
それがラーメンにまでおよびつつあるのが人気の理由です。
更に今のロンドンのラーメンブームには、別の理由も考えられます。
ロンドンのラーメンの中でも豚骨ラーメンが特に人気となっています。
約2年前に、日本の豚骨ラーメンがイギリスに進出しました。
これまで無かったクオリティの高い豚骨のスープが一気にラーメンブームを押し上げました。
「SHORYU」では、博多出身の日本人オーナーがこだわりの豚骨スープを引っさげて、とんこつラーメン店を2012年にオープンさせたものです。
ここでは、おしゃれなテラスでラーメンを食べることができます。
シェフの古川さんによると、豚骨ベースは博多のラーメンですが、イギリス人は塩辛いのが嫌いな人がけっこう多いので、塩辛くないよう味も変えているそうです。
看板メニューの「Shoryu Granso Tonkotsu」は、豚骨らしいクリーミーな味がしてとても美味しいと評判です。
Shoryu Ganso Tonkatsu ramen Photo by Patty
それでは、なぜイギリスで豚骨が人気となっているのでしょうか?
ロンドンで人気となっているグルメブログ「The picky glutton」のブロガーピィキィ・グラットン氏は、こう言っています。
「とんこつラーメンはイギリス人にとって馴染む深い味だからだと思います。クリーミーで肉の味がして、栄養も豊富であることからイギリス人の好みに合っています。」
イギリスにはスープや煮込み料理が多く、同じように豚を煮込んで作るスープに親しみを感じているようです。
また、ラーメンの食べ方にも日本人と異なる食べ方をするイギリス人もいます。
つまり、最初にスープをほとんど飲み干してから、麺を食べるスタイルです。
イギリスでは、ラーメンをスープ料理の一つとして捉えているかだそうです。
英国食文化研究家の小澤圭一氏によると、イギリス伝統料理の具沢山のスープ料理「ブロス Broth」では、先にスープを味わってから具を食べる習慣があるそうです。
chicken broth Photo by t
この伝統的な食べ方が、ラーメンにも影響を与えているのではないかという分析です。