キャリーバッグとは、旅行や出張などに使われているカバン・バッグのことで、バッグの底に車輪が付いていて、ハンドルで倒して引っ張ると大変楽に重いバッグを運ぶことができます。

最近は、旅行用に大きなバッグも出まわっており、イギリス旅行を始めとする海外旅行にも多く使用されており、ほとんどこのタイプのバッグになっていると思います。

キャリーバッグ

特に、最近では、駅や空港、ホテルなどの公共施設のバリアフリー化がどんどん進んでいますので、ますますキャリーバッグも便利になってきています。

しかし、この便利なキャリーバッグも、使用する人が増えれば増えるほど、トラブルも出てきています。

例えば、高齢の女性が、キャリーバッグにぶつかって転倒して負傷、列車などで降りる際に、前の人のキャリーバックにつまずいて転倒して、負傷した例が報告されています。

これらのキャリーバッグにまつわる事故のほとんどのケースは、交通リスクコンサルタントの小林實氏によると「パーソナルスペース(個人空間)の認識不足によるもの」だそうです。

このパーソナルスペースとは、心理的な縄張りとも言われ、他人に近寄られると不快に感じるスペースのことです。

人が認識している360度の周囲のうち、人は一般的に自分の後方への感度が鈍いそうです。

ここがポイントで、昔からのスーツケースは、前か横において運びますが、キャリーバッグは後方において引っ張ります。

他人の後ろで引っ張られているキャリーバッグに不快な思いをさせられたという人は、16%もいますが、自分のキャリーバッグで他人に不快な思いをさせたと認識する人は、わずか3%しかいません。

つまりキャリーバッグを引っ張っている人とその周囲の人の認識の差がこれほどあるわけです。

このことは、電車の中のリュックやバックパックなども同じ事が言えます。

旅行の際に周囲に迷惑をかけないためのキャリーバッグの引っ張り方ですが、できるだけ取っ手を短く持って引っ張ることです。

キャリーバッグは、体から離して盛ったほうが楽なので、後ろに伸びがちな傾向があります。

イギリス・ロンドンなどの知らない場所、混雑している場所では、知らないうちに前方への注意が高い目線に限定されがちです。

つまり、他の旅行者や通行人の目は、行き先表示などに注目しており、前の人の低い位置にあるキャリーバッグがある足元には注意が向きません。

人混みの中では、キャリーバッグはなるべく身体に近づけて持ち、後ろではキャリーバッグにつまずく人もいるのだという認識を持つことが大切です。